いんぷっとの話
押井守の50年50本という本を買った。
理由は押井守という人間を知りたかったからだ。
わたしは映画が、というより古いものでも新しいものでも
「インプット」が苦手だ。以前に書いたとおり、新しいものを取り入れることに関して、わたしは臆病なのだ。新しいことを取り入れる恐怖みたいなものがある。
しかしせっかくネットフリックスに加入しているのだし、新しいものでなくても
好きな映画をインプットのために見ようと思った。
「イノセンス」
攻殻機動隊という漫画、アニメを知らないわたしが10代の時に初めてみた押井守作品がイノセンスだった。たぶんスカイクロラよりも先に見た。
攻殻機動隊を知らなくても、当時の脳タリンのわたしでも、イノセンスはめちゃくちゃ面白い、今でいう最高にエモい映画なのだということがわかった。
そのあとかな、スカイクロラが上映されたのは。
スカイクロラは夏に、妹と見に行ったことを覚えている。とても暑い夏だった。
あの作品の空の情景が、熱い夏に絶妙に重なって、今でもスカイクロラを見ると夏の作品なのかなと錯覚するほどには、わたしの記憶の中で夏の映画である。
わたしは「ただ単に飛行機の話が好きなのか?」と自分自身に問うべく、風立ちぬを父と映画館に見に行ったが、やはりわたしは飛行機の映画が好きなのではなく、スカイクロラが純粋に、押井守作品が好きなんだと知った。
(父が、風立ちぬの大ファンで計5回ほど映画館に付き合ったのはいい思い出だが)
押井守の50年50本という本には、わたしの知っている映画が50本中2~3本しかなくて、タイトルだけ知っているものが1本。あとは知らない映画ばかりだった。
押井守という男が選ぶ1冊/年。
これを読むだけで押井守という人間を理解できるわけではないが、わたしにはとても刺激的な本だった。
二次創作を続ける中で、インプットの大切さを知ったし
作品について語れることの喜びを知った。
しかし悲しいかなわたしには、好きな作品について語れる友人があまりにも少なく、わたしはこうしてブログにつづるしかできないわけだが。
そういう場にいけば同志に出会えるものなのかもしれないけれど
わたしがヲタク活動を今より熱心にやっていた時でさえ、友人ができなかったほどに、わたしはコミュ障()なので、どうしようもない。
二次創作でも、インプットは必要なわけで。
何かを作るという点において、新しい刺激は必要なわけで。
わたしはなにを怖がっていたんだだろう。
わたしはなにを拒否していたんだろう。
それでも、わたしは拒否をするけれど、きっといつかは見るよ
あなたが勧めてくれたその映画を。
でも好きな時に好きなことをしたいので
その映画を見るのが、いつになるかはわからないけれど、尊敬するあなたが、見たほうがいいと勧めてくれるならば観よう。
その時わたしはきっと、「あぁ、もっと早くに見ておけば、よかった」といつもと同じように後悔するのでしょうね。
今書いている漫画が、いまのところ自分史上最強のできなのでしっかり仕上げていきたい。
ちょっとページ数が多くなりすぎているけれど。
幾分慣れてきたので、まあいいかと、思っています。
いんぷっと大事。
インプットを2倍速でやって、アウトプットを4倍速でできる人間になりたい。